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だし汁で育てる唯一無二のミニトマト

だし汁で育てる唯一無二のミニトマト
だし汁をまいて栽培するのは日本でも世界でも僕だけだと思います。だし汁は鰹節や昆布、干し椎茸などから取って畑に流し、根から吸収させます。正直、いいのか悪いのかは調べていませんが食べた方の感想は…「うま味が凄い!」「皮が薄い」「苦手な子も食べる」「甘さだけでなく酸味もあり濃厚」などです。生食もおすすめですが、加熱調理に使うといいって声もいただきます。科学的な証明はされてなくても、だし汁を撒くのを始めてからネットでの購買者さんから「旨味がすごい!」などの感想が増えました…それは数字的な事実です。
渥美半島の気候に適したミニトマト栽培

渥美半島の気候に適したミニトマト栽培

ミニトマト栽培は渥美半島の気候に適しています。全国有数の日射量が多い地域なので、気温も高く暖かい。
例えば冬の小春日和っていわれる日でも、このあたりは小春じゃないです。暑いですよ!雪も積もりません。
よそだと雪が積もったら仕事できないじゃないですか…露地畑だったら特に。岐阜の農家さんとか、2月、3月だとスキー場でバイトしている方も多いですよね。バイトとか除雪作業とか。
それに田原市は全国市町村別の農業産出額が5年連続で日本一なのに全国的には知名度ゼロです。
それが悔しくて、ネーミングを「あつみちゃんトマト」にしました。「渥美(あつみ)」を全国に広げたいんです。
数年後には、林檎といえば青森みたいに、農業といえば渥美半島・田原市と言われたいです。
うちのミニトマトの旬は、真夏じゃなく3月です。

うちのミニトマトの旬は、真夏じゃなく3月です。

いまの夏は、暑すぎるんですよ。トマト、イコール夏野菜のイメージは皆さんあるじゃないですか?
でも夏野菜といっても、最近の夏はふつうに外だと気温35℃とかですよね?そうなるとハウスのなかは45℃、場合によっては50℃ぐらいになっちゃうんです。気温が夏をオーバーしています。
そもそも作業する人間が耐えられません。いまサウナ流行りですが、長時間サウナに入ったままでの作業はムリですよ(笑)…だから3月なんです!
フレフレ野菜(2020831)の日に「農カード」をスタートさせた。

フレフレ野菜(2020831)の日に「農カード」をスタートさせた。

ご存じの方もあるかも知れませんが、「漁師カード」というものがあります。
その名のとおり、漁師たちの写真が載ったトレーディングカードです。カードといっても分かりづらい方のために補足すると、いわゆる子どもたちが収集するお菓子のオマケカードみたいなものです。この「漁師カード」を世に出したのは、青森県の県職員さんです。意図は、「地元の水産業にもっと目を向けて貰えるように」。

「漁師カード」には上半身裸の漁師が写真で登場し、青森県内の魚PRするイベント等で、魚を購入した人に配られます。主催者の意図どおりかは定かでないが、次第に女性や子どもたちを中心に人気を博すようになりました。
メディアを通じてこの「漁師カード」の存在を知り、「これの農家版やろうぜ!」と仲間に呼びかけました。
今では47ほとんどの都道府県に広がっています。

小川 浩康という人生。

生まれてからずっと近所も学校のクラスメイトも農家ばっかりなんですよね。
農業に支えられてる町なので。だったらそれを誇りに思いたい!せっかく日本一って謳っているんだから。
僕は日本一の場所で、日本の食を支えているんだぞ!って自慢できる自分になりたいなって。
それとやっぱ楽しいだけ、こだわりだけじゃ農業は続かないんで、儲かる農家にもならなきゃいけないと思って。
 
もちろん子どもの頃は全然、そんなことは思ってなかったですよ。高校までずっとここで。
大学は愛媛だったんですけど、そこで初めて「世の中って農家よりサラリーマンが多いんだ」と知って衝撃でした。ずっと農家が世の中を回してると思ってました(笑)

ここ田原は「兼業」じゃなくて「専業」農家ばかりです。
大学時代を過ごした愛媛では兼業のほうが多いって言われて、「あ、そうなんだ」と。ただ、よその地域に共通しているのは専業農家も兼業も後継者がいないことです。でも田原は圧倒的に後継者が多いんです。小学校の同級生だけでも、多分10人くらいは就農してます。
僕は卒業後、地元の種苗会社に就職したんですけど、営業で農家さんの所を回っていると皆さんから同じことを言われました。僕が農家の息子って知ってるから、「お前もいつか継ぐんか?」と。でも「絶対サラリーマンのほうがいいぞ!休みあるし給料安定してるぞ!」とも。
ほとんどの人が、そう言うんですよ。でも、みんな農業の話題になるとすごく語るんですね、やっぱ。そうやって語れる職業ってカッコイイなと思うんです。農家は儲からんとか継がないほうがいいとか言うけど、何時間も語れるぐらい誇りに思ってるじゃない!!って、それがやっぱりイイなと思って。

もう1つ就農したいと思った理由は、分かりやすくいうと…キャベツ100本植えたら、どれだけ上手い人でも100個しか収穫できません。昔うちがやってたこの地域の特産「輪菊」も同じです。上手い人でも植えた分だけしか作れません。でもミニトマトは1本の木から40個収穫する人もいれば100個200個300個って、上手な人は無限大に収穫するんですよ。どうせやるならトマトがいい、と。サラリーマンでも上を目指せるっていう働き方のほうが楽しいですよね!

 

小川 浩康(プロフィール)

愛知県田原市生まれ。就農6年目の32歳。(令和4年3月1日現在)
大学卒業後、地元の種苗会社に就職。その後、家業を継ぐかたちで農家に転身。
自転車で四国・九州一周、車で日本一周、テレビ番組SASUKEに出場、
フルマラソン・トライアスロン完走などなどの経歴を持つ、超アクティブ人間。
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